LLMO/AIO
LLMO/AIOとは?SEOとの違いをマーケター向けにわかりやすく解説

ここ数ヶ月、クライアントとの定例で耳にすることが増えた質問があります。「ChatGPTにうちの会社名が出てこないんですが、何かできることはありますか?」
この問いへの答えがLLMO/AIOです。一文で言えば、生成AIが回答を作るときに自社が引用・推薦される状態を作る取り組みのこと。SEOが「検索結果で上位に表示されてクリックされること」を目指すのに対し、LLMO/AIOは「AIの回答の中で名前が挙がること」を目指します。
ただ、この2つの関係を「SEOをやればAIにも引用される」と理解してしまうと、実態を半分見誤ります。本記事では、LLMOコンサルタントとして企業のAI検索対策を支援している筆者が、ChatGPTでの検証結果と弊社の345名調査データをもとに解説します。
※更新:2026年7月時点
目次
LLMO/AIOとは何か?
SEOとの違いはどこにあるのか?
なぜ2026年の今、取り組むべきなのか?
マーケターは何から始めればよいのか?
よくある質問
まとめ
LLMO/AIOとは何か?
定義 LLMO/AIOとは、ChatGPT・Gemini・AI Overviewsなどの生成AIが回答を生成する際に、自社のブランドやコンテンツが引用・推薦されるように最適化する施策の総称です。
この分野、とにかく用語が乱立しています。LLMO(Large Language Model Optimization)、AIO(AI Optimization)、AEO(Answer Engine Optimization)。学術研究の世界ではGEO(Generative Engine Optimization)と呼ばれ、プリンストン大学らが2023年に提唱した論文(KDD 2024採録)が源流です。
どの用語が正しいのか、気になりますよね。結論、気にしなくて大丈夫です。弊社Coguruが2026年6月に実施した「LLMO/AIO市場調査」(デジタルマーケティング施策に関与する事業者345名対象、以下「Coguru調査」)でも、用語の認知はLLMO 43.5%、AIO 42.6%、GEO 38.3%と割れており、業界内ですら統一されていません。大事なのは呼び方ではなく、「ユーザーがAIに質問する時代に、AIの回答の中で自社が選ばれる状態を作る」という中身のほうです。

SEOとの違いはどこにあるのか?
教科書的な答えを先に言うと、SEOは「リンクのクリック」を獲得する施策、LLMO/AIOは「AIの回答内での言及・引用」を獲得する施策です。成果の出る場所が検索結果ページからAIの回答文の中へ移り、評価も「ページ単位の順位」から「引用に値する情報源かどうか」へ変わる。ここまでは、どの解説記事にも書いてあります。
問題はその先です。「では、SEOで上位を取ればAIにも引用されるのか?」
この点は支援の現場でも繰り返し聞かれるテーマなので、本記事のために最新の挙動を検証しました。2026年7月、未ログイン状態のChatGPTに「LLMOとは?」「LLMOとは何?」と言い回しを変えながら複数回質問し、回答時に表示された引用元を記録したものです。
結果は、正直、予想以上でした。Google検索で「llmoとは」の上位10位に入る記事のうち、ChatGPTに引用されたのは毎回1〜2本だけ。残りの引用枠を取っていたのは、検索結果ではまず見かけない中小サイトの「用語集ページ」と「FAQページ」でした。地方商工会議所のAI用語集が、検索1位の大手メディア記事と同列以上に引用されていたのです。さらに、引用元の顔ぶれは実行のたびに半分ほど入れ替わる一方で、言い回しを変えても繰り返し引用され続けるページ群が確かに存在しました。その常連はやはり、定義が一文で抜き出せる用語集・FAQ形式のページでした。

この挙動は、生成AIが回答を作る仕組みから説明できます。AIの回答の材料には二層あります。モデルが学習時に取り込んだ知識(パラメトリック知識。モデル内部に焼き込まれています)と、質問を受けた際にWeb検索で都度取得する情報(非パラメトリック知識。RAGと呼ばれる仕組みで取り込まれます)。実際の回答はこの二層のブレンドで、検索が走るか・どのページが選抜されるかは質問のたびに変わるため、引用元の顔ぶれも揺れます。常連ページは、検索・選抜を繰り返し勝ち抜いているのかもしれないし、定番の情報源としてモデル内部に定着しているのかもしれない。検証だけでは切り分けられませんが、実務上の含意は同じです。
なお、AI上での露出は「引用」だけではありません。リンクを伴わず回答文中でブランド名が言及・推薦される「メンション」もあり、こちらはモデル内部に定着した知識から生まれることが多い露出です。LLMO/AIO対策とは、検索で都度選ばれる層と、学習を通じてモデル内部に定着する層。その両方で、引用・メンションされる確率を高めていく取り組みだと言えます。前者は即効性のある情報設計の勝負、後者は言及の蓄積という時間のかかる勝負です。
⚠️ 検証時の注意 「参考にしたURLを教えて」と後から聞き出す方法は信頼できません。AIは後付けで聞かれると「それらしいURL」を記憶から再構成することがあります。確認すべきは、回答時に表示される引用・情報源の表示そのものです。
筆者の立場
SEOの土台なしにLLMO/AIOは成立しない。ただし、SEOの成果である「順位」がそのままAI上の露出に変換されるわけではない。順位を競うSEOの上に、「引用されやすい情報設計」「メンション・推薦につながる言及の蓄積」「AI上での露出の観測」というレイヤーを重ねることが、LLMO/AIOの実務である。
Coguru調査でも62.9%が「SEOの延長・統合」と回答しており(「別物」派は18.3%)、Googleも「AI Overviewsに特別な最適化は不要で、SEOの基本が引き続き重要」と公式に述べています。それでも、検索1位で引用されない記事は現実にある(このズレ幅にはAIプラットフォームごとの特性差もあり、Google検索を基盤とするAI OverviewsはSEOで強いページが比較的出やすい傾向があります)。土台の上に何を載せるかが、SEOとの分岐点です。
なぜ2026年の今、取り組むべきなのか?
ひとことで言えば、市場がもう動いているからです。
投資している企業が約8割いるのに、深く理解して動けている企業は1割強。このギャップこそが、冒頭の「ChatGPTにうちの会社名が出てこない」という相談が増えている理由だと筆者は見ています。裏を返せば、いま正しく理解して動き始めた企業は、競合が手探りのうちにAIの回答内のポジションを取りにいけます。

マーケターは何から始めればよいのか?
施策から入りたくなる気持ちは分かりますが、筆者がGEO支援の現場で最初に必ずやるのは、地味な「現状把握」です。手順は3つ。
① AIプラットフォームで自社を検索する
複数の主要なAIプラットフォーム(ChatGPT、Gemini、AI Overviewsなど)で自社の商材カテゴリを質問し、自社名がメンション・引用されるか確認する。結果は実行のたびに揺れるので、言い回しを変えた複数のプロンプトで、回答時の表示を直接確認すること。
② メンション・引用の経路を特定する
自社名が出る場合は、どのページ・どの情報源経由でメンション・引用されているかを特定する。
③ 競合と比較する
競合ブランドと比較し、露出量・語られ方に差があるかを把握する。
ここまでやると、打つべき手は具体的に見えてきます。その先のコンテンツ整備、一次情報の発信、単体で引用できる定義文、FAQ、構造化データ etc.. は、今後の記事で順次解説していきます。
よくある質問
Q. SEOとLLMO/AIO、どちらを優先すべきですか?
A. 択一ではありませんが、順序はあります。クロール可能性や構造といったSEOの土台が未整備なら、まずそこから。土台がすでにあるなら、AI上での現状把握を加え、引用されやすい情報設計へ進むのが自然な流れです。
Q. LLMO/AIO対策をすると、検索順位に悪影響はありませんか?
A. 基本的にありません。単体で意味が通る定義文、FAQ、構造化データといった主要施策は、検索エンジンにとっても理解しやすいページ作りそのものであり、むしろ両方に効く施策が大半です。
Q. LLMOとGEO、どちらの用語を使うべきですか?
A. 指している中身はほぼ同じなので、社内で通じる方で構いません。社外向けの資料や記事では「LLMO(GEO)」のように併記しておくと、どちらの用語で情報収集している相手にも伝わります。
まとめ
LLMO/AIOとは、生成AIの回答に自社が引用・推薦される状態を作る施策です。SEOと土台は共通ですが、検証が示す通り「SEO上位=AI引用」ではありません。AIの回答は、検索で都度取得される情報と、モデル内部に焼き込まれた知識の二層から作られます。その両方で引用・メンションされる確率を高める情報設計と言及の蓄積、そしてAI上での露出の観測が、LLMO/AIO固有の実務です。まずは複数プロンプトで、自社がAIにどう見えているかの確認から始めてください。
出典・参考
株式会社Coguru「LLMO/AIO市場調査レポート 2026」(2026年6月実施、デジタルマーケティング施策に関与し直近1年でSEO関連予算を投下した事業者345名対象、2026年7月公開)→ 調査レポートの全文は[こちらから無料ダウンロード]できます
Aggarwal et al. "GEO: Generative Engine Optimization"(KDD 2024)
Google 検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」(AI Overviews/AI Modeに関する公式ガイダンス)
ChatGPT引用元検証:2026年7月、未ログイン状態のChatGPTにて筆者が複数回実施。回答時に表示された引用・情報源を記録。引用元は実行のたびに変わる可能性があります
自社がAI検索でどう表示されているか知りたい方は、[無料診断]もご利用いただけます
【著者プロフィール】 氏名:前田立樹 / 株式会社Coguru LLMO/AIOコンサルタント
#LLMO #AIO #GEO #AI検索 #SEO #生成AI #マーケティング #AIOverviews #ChatGPT #Web担当者



